2025年　界面活性剤の市場分析調査

ー「脱石油由来」、「アジア展開」が今後の成長の鍵ー

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【調査主旨】
◆2023年度における国内の界面活性剤市場規模は、数量ベースで前年度比5.0％減の79万1,990トン。また、金額ベースで同0.3％増の3,061億2,800万円となった。数量ベースでは少量で高い効果を示す高機能界面活性剤の需要が増え減少となった。一方、金額ベースでは原材料の価格高騰による界面活性剤の単価があがったことや、石油系よりもコストが高い天然由来の界面活性剤（バイオベース界面活性剤）の販売が増えたことで全体の販売金額が押し上げられ、微増で推移した。

◆近年、界面活性剤市場では「石油由来からの脱却」に向けた動きが活発化している。例えば、三洋化成工業や日油、新日本理化はシャンプー向けの基剤として、アミノ酸系界面活性剤の提案を強化している。アミノ酸系界面活性剤は消費者のニーズにあった天然由来の界面活性剤として香粧・医薬用途で今後の成長が期待されている。

◆また、国内では新型コロナウイルスによって減少していたインバウンドが2023年より再び増加傾向にある。そのため、洗剤や化粧品などのトイレタリー製品の販売増加に伴って、香粧・医薬用途、生活関連用途向けの界面活性剤の需要が増加することが予測される。これらの需要に備えて、香粧・医薬用途、生活関連用途向けのバイオベース界面活性剤を提案していくことが今後、重要な戦略と考えられる。さらに、バイオベース界面活性剤の用途拡大に向けた研究開発の動きもあり、各社生き残りをかけた界面活性剤事業を展開している。

◆海外展開においては、主要各社がチャイナリスクの観点から中国以外のアジア諸国を重点地域と位置付けて事業を加速させている。例えば、日華化学は2023年にバングラデシュに現地法人Nicca Bangladesh Co., Ltd.を設立。繊維加工用界面活性剤の製造・販売を行っていき、売上高拡大を目指す方針となっている。

◆当資料では、市場編と個別企業編に分けて調査を実施。市場編では界面活性剤の市場規模や種類別、イオン別、用途別、企業別の市場を分析。一方、個別企業編では、界面活性剤を展開する国内の主要メーカー11社を対象に企業概要、展開状況・製品概要、事業推進体制、販売高、研究開発動向、今後の展開などについてレポートしている。

【調査期間】
2024年12月～2025年4月

目次
【調査項目（市場編）】
１．調査概要
　１）調査目的
　２）調査対象企業
　３）調査対象範囲
　４）調査方法
　５）調査期間
２．界面活性剤の市場分析
　１）全体
　２）企業別
　３）用途別
　4-1）イオン別（全体）
　4-2）イオン別（非イオン界面活性剤）
　4-3）イオン別（陰イオン界面活性剤）
　4-4）イオン別（陽イオン界面活性剤）
　4-5）イオン別（両性・その他界面活性剤）
　5-1）種類別（全体）
　5-2）種類別（バイオベース界面活性剤）
　5-3）種類別（アミノ酸系界面活性剤）
3.主要企業の事業体制
　1）国内事業体制
　2）事業展開状況
4.主要企業の海外展開動向
5.主要企業の製品状況・製品概要 –バイオベース界面活性剤–
　1）石鹸系界面活性剤
　2）アミノ酸系界面活性剤
　3）ベタイン系界面活性剤
6.主要企業の研究開発動向
7.今後の市場性
　1）市場規模予測
　2）主要各社の今後の取り組み

【調査対象企業】
• 株式会社ADEKA
• 花王株式会社
• 三洋化成工業株式会社
• 新日本理化株式会社
• 第一工業製薬株式会社
• 東邦化学工業株式会社
• 日油株式会社
• 日華化学株式会社
• 松本油脂製薬株式会社
• ミヨシ油脂株式会社
• ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社

【調査項目（個別企業編）】
１．企業概要
２．界面活性剤の展開状況・製品概要
３．界面活性剤の推進体制
　１）界面活性剤の推進体制（R&D、生産、販売）
　２）海外事業体制
４．界面活性剤の販売高
　１）地域別
　２）種類別
　３）イオン別
　４）用途別
５．界面活性剤の研究開発動向
６．今後の展開

【その他企業】
• 青木油脂工業株式会社
• アライドカーボンソリューションズ株式会社
• 株式会社カネカ
• センカ株式会社
• 泰光油脂化学工業株式会社
• 高松油脂株式会社
• 竹本油脂株式会社
• テイカ株式会社
• 日本乳化剤株式会社
• 丸菱油化工業株式会社
• 旭化成ファインケム株式会社
• 味の素株式会社
• 川研ファインケミカル株式会社
• 日光ケミカルズ株式会社
• 共栄社化学株式会社
• 大和化学工業株式会社
• モーリン化学工業株式会社
• ユシロ化学工業株式会社
• 吉村油化学株式会社
• 磐田化学工業株式会社

【資料体裁】
A4判215頁

【発刊日】
2025年4月21日