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Patient Centricity時代に求められる患者調査 ― 調査票設計のポイント ―

水上 徹

リサ・リューション事業部
ソリューショングループ(Pharmaceuticals & Medical)
シニアアナリスト

2018年の(2回目の)入社当時から現在まで、医療用医薬品領域において、患者・ドクター調査および受託調査を担当。特に自己免疫疾患や精神神経疾患の調査に、数多く携わっている。

 Medical領域のリサーチ担当の水上と申します。このたび、日々業務で感じていることを、自由な視点(M’s EYE)でお届けしたいと思っております。

第9回は「Patient Centricity時代に求められる患者調査 ― 調査票設計のポイント ―」です。

今回のコラムでは、弊社で患者調査に携わっている経験から、どのようなポイントで調査票を作成しているかを、すこしお伝えできればと思います。

【Patient Centricity時代における患者調査の重要性】

 近年、医療業界では、患者さん中心の医療を意味する「Patient Centricity(ペイシェントセントリシティ)」の考え方が、開発やマーケティング、情報提供など、いずれのフェーズでも重要視されてきています。
そのなかで、患者調査は患者さんの生の声を聞くことができる重要な機会として、治療実態やアンメットニーズ、治療へのマインドなどを把握できる貴重な情報源となっており、弊社でも主にwebアンケートを活用した調査を中心に行っております(現時点ではテーマ重複込みで全115テーマを取り扱っています)。

一方で、患者調査は調査票の設計やデータ処理の方法により、結果の質が大きく左右されることも少なくありません。特に医療知識の理解度や記憶に依存する設問も少なくなく、設問設計の工夫が重要になります。
そこで、今回はこれまでの患者調査(webアンケート)の経験から、どのようなことを意識して調査票を作成しているか、基本的なものを一部ご紹介できればと思います(私の経験に基づく内容のため、参考程度にお読みください)。

【患者調査で意識する設計ポイント】

今回挙げるポイントは以下の3点です。
・回答者(患者さん)視点での設計
・特に知りたいポイントをフォーカス
・分析(仮説へのアンサー)を前提に設計


まず、患者調査において最も重要なのは、「回答者(患者さん)視点での設計」です。

そのなかでも、調査票の設問の順序では、回答しやすいよう、ペイシェントジャーニーの流れ(例:疾患認知、受診、診断、治療選択、治療評価、QOL、アンメットニーズの順)にそって設計しています。

また、専門的内容の多い医療業界ですが、患者さんが理解しやすく、精度の高い回答を得るため、設問や選択肢の設定で専門用語を可能な限り避けること(専門用語が必要な場合は注釈で説明を入れる)や、一目でわかるような文言にするなどの工夫も大事です。

次に、「特に知りたいポイントをフォーカス」することです。
上述の内容にもかかわりますが、ペイシェントジャーニーの流れにそった設計にすると、多様な設問を聴取したくなります。
そうした場合、設問数が増えていくことで、回答者の負担も増し、回答の質の低下や途中離脱に伴う回収不足が発生することがあります。その意味においても、当該調査で特に知りたい、伝えたいポイントにフォーカス(重点化)し、優先度の低い設問は、可能な限り除いていく必要があります。

最後に、「分析(仮説へのアンサー)を前提に設計」することです。
調査を企画する際には、疾患テーマに応じた仮説やフォーカスポイントを設定します。
例えば、治療選択の理由や治療満足度の背景、アンメットニーズの要因など、どのような分析を行うかを想定しておくことが重要です。そのうえで、患者さんの属性や治療状況など、クロス集計や分析に必要となる項目について、あらかじめ調査票に組み込んでおくことで、仮説に対する示唆を得やすい調査設計とすることができます。

なお、弊社では患者調査を企画する際に、疾患テーマおよび企画書をもとに、ご予約参加企業様を募集しております。
事前にご参加いただけると、調査票にご要望を反映できたり、参加企業様独自のシークレット設問の設定などのメリットがあり、より調査目的に沿った設計が可能になりますので、その際にはぜひご参加をご検討ください。

ありがとうございました。次回もぜひお読みいただけますと幸いです!

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